8月31日、国民民主党代表選挙の特別企画として「一次産業車座集会」が徳島市内で開かれ、橋本幹彦候補(衆議院議員)と玉木雄一郎候補(衆議院議員)が、農林水産業の関係者と意見を交わした。地元選出の飯泉嘉門衆議院議員がコーディネーターを務めた。
集会には、徳島県内のレンコン栽培、果樹栽培(木頭ゆず)、林業・木材加工、水産業(鳴門わかめ)に携わる関係者が参加。所得の確保や担い手不足、林道整備、海洋環境の変化、海外市場の開拓など、一次産業の現場が直面する課題や先進的な取り組みについて説明した。
玉木候補「山が豊かになって初めて、その先の川や海も豊かになる」

意見交換を受け、玉木候補は、鳴門わかめの資源管理や海外展開などを先進的な取り組みと評価した。その上で、生産者側の努力だけでなく、消費者が国産品や地域産品を選び、自らも一次産業を支えているという意識を持つことが重要だと指摘。こうした考え方を義務教育の段階から育てていく必要があると述べた。
林業については、森林を50年単位で育てる必要があるため、短期的な市場原理だけに委ねるべきではないと主張。「山が豊かになって初めて、その先の川や海も豊かになる」として、農林水産業を一体的な循環として捉えることの重要性を強調した。
また、中山間地域に人が住み農林水産業を営むこと自体が、国土保全や食料安全保障につながっていると説明。条件不利地域で一次産業を担う人々の公共的な役割を正当に評価し、所得を支えることは国策として取り組むべき課題だと述べた。
食料品の消費税率を引き下げる案については、農家が仕入れ時に支払った消費税を控除できなくなるなど、生産者の負担がかえって増す可能性を指摘。実施するのであれば、農林水産業者への十分な対策が必要だとの考えを示した。
橋本候補「山や森林、農業、果樹、水産業は一つの循環でつながっている」

橋本候補は、徳島の生産者が日本の一次産業の最前線で新たな取り組みを進めていると評価した。山や森林、農業、果樹、水産業は一つの循環でつながっているとして、徳島県だけでなく四国全体を一つの循環圏として捉える必要があると述べた。
こうした取り組みは、困難を抱える生産者を支援するということだけでなく、10年、100年先も日本で暮らし続けるために不可欠だと強調。国土の約7割を占める森林について、採算性だけでは測れない国土保全や水源涵養などの価値を政策上の指標に反映し、適切な管理や林道整備を進める基盤をつくるべきだとした。
農業者への支援については、直接支払いだけでなく、所得控除や減価償却など、税制面から所得を手元に残す方法も検討する必要があると指摘。現場から示された提案を踏まえ、生産者が次の生産や設備投資を続けられる仕組みを考えていくと述べた。
また、担い手不足への対応には、地域で住み続けたい、移り住みたいと思える所得と生活環境の確保が欠かせないと強調。学校給食や食育を通じて国内の農林水産物への理解を深めるとともに、輸出を阻む制度や手続き上の課題を改めて聞き取り、国や自治体による支援策につなげる考えを示した。
両候補は、農林水産業を地域経済だけでなく、食料安全保障、国土保全、環境、地域社会を支える基盤として位置付け、現場の声を今後の政策に反映していく決意を述べた。また、車座集会終了後には候補者討論会及び記者会見を行った。



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