9月2日、国民民主党代表選挙の候補者討論会が千葉市内で開かれ、橋本幹彦候補(衆議院議員)と玉木雄一郎候補(衆議院議員)が、地方自治や教育、党組織のあり方などをめぐって議論を交わした。討論に先立ち、両候補は千葉県を襲ったによる犠牲者に哀悼の意を表し、被災者へのお見舞いを述べた。
候補者間討論では、橋本候補が「自立するふるさと」の実現に向け、国民民主党が地域にどのようなビジョンを示すべきか、玉木候補に質問した。
玉木候補は、地方自治体への権限と財源の移譲が十分に進んでいないと指摘。国が細かな使途を定める補助金や交付金ではなく、同じ財源でも地域が実情に応じて柔軟に使える制度へ改める必要があると述べた。さらに、国と地方の役割や住民自治、団体自治などの基本原則を憲法に明記する考えを示した。
橋本候補は、災害時には住民に最も近い自治体が、生活や生業の再建まできめ細かく支える必要があると指摘。自治体の対応力を高め、国や自衛隊との役割分担を明確にすべきだと述べた。
これに対し玉木候補は、平時と緊急時では国、都道府県、市町村の役割が異なると説明。大規模災害時には、住民に近い市町村が必要に応じて都道府県の権限を担える仕組みなど、有事に迅速に対応できる制度を整える必要性を強調した。
続いて玉木候補は、AIの普及や不登校など教育を取り巻く環境が変化する中、これからの教育の質をどう高めるか、橋本候補の考えを尋ねた。
橋本候補は、教養を育む教育とともに、読み書きや計算などの基礎学力を確実に身に付けられる環境が重要だと回答。教員不足が深刻化する中、教員の処遇や勤務環境を改善し、公教育の基盤を立て直す必要があると述べた。
玉木候補も、公教育の充実を優先すべきとの認識を示した。家庭の所得や塾に通えるかどうかによって、子どもの学力や将来の選択肢に差が生じてはならないとして、身近な公立学校で質の高い教育を受けられる体制を整えるべきだと訴えた。
橋本候補は、教育政策には国、都道府県、市町村の連携が欠かせないとした上で、議員のいない地域にも党の支部を設け、党員・サポーターから地域の教育課題を吸い上げる仕組みを提案した。


<党運営と政権構想のあり方について>
会場からは、代表選挙後の党の結束について質問が寄せられた。玉木候補は、党が一丸となって取り組むことが党勢拡大につながったと振り返り、選挙後も適材適所で全員の力を生かす考えを表明。橋本候補も、代表選挙を通じて議論と共通認識が深まったとして、結果にかかわらず今回の選挙を新たな党づくりの出発点にすると述べた。
代表と総理候補の役割について、橋本候補は、地域組織や人材育成を含む党全体の運営と、政権構想や政策の優先順位をまとめる役割は、それぞれ大きな責任を伴うとして、代表と「ネクスト総理大臣」の役割を分ける構想を改めて説明した。
玉木候補は、党代表が総理候補として責任を負うべきだとして、両者の分離には反対の考えを示した。一方、対外的な政党間交渉と党内の組織運営を一つの役職だけで担うことには限界があるとして、幹事長を補佐し、党内運営を統括する機能の強化を検討したいと述べた。
<税制、教育研究、投票率向上をめぐり質疑について>
法人課税の見直しについて、橋本候補は、個人が持つ政策知識を党全体で共有し、政策の目的や優先順位、進捗状況を体系的に示す「政策マップ」を整備する考えを説明した。玉木候補は、法人税と消費税を含む法人課税の抜本改革について党内で議論を深めるとした一方、消費税減税は物価や景気などの経済状況を踏まえて規模を判断する必要があると述べた。
高等教育と研究については、両候補とも、研究者だけでなく、技術職員や研究マネジメント人材など、大学全体を支える基盤への投資が必要との認識を示した。橋本候補は文系・理系を分断する教育の見直しや学び直しの充実を、玉木候補は運営費交付金など基盤的経費の拡充、博士課程学生の処遇改善、基礎研究を支える環境整備を訴えた。
投票率の向上について、玉木候補は、マイナポータルを活用した不在者投票手続きの簡素化や、将来的な電子投票の導入を提案。橋本候補は、手続きの改善に加え、学校や地域で、自分たちの投票によって課題を解決できるという成功体験を積み重ねることが重要だと述べた。 また、発達障害のある人の障害年金をめぐる課題について、両候補は、制度上の説明と当事者が置かれた実態との間に隔たりがあるとの認識を示し、党内の関係調査会で検討を進める考えを表明した。
最後に両候補は、討論を通じて集めた党員・サポーターや地域の声を政策と党改革に生かし、国民民主党をより強く、国民に信頼される政党へ成長させる決意を述べた。
国民民主党代表選挙は、9月6日の臨時党大会で所属国会議員による直接投票が行われ、地方自治体議員票や党員・サポーター票と合算され代表が選出される。地方自治体議員、党員・サポーター代表選挙の投票は、郵便投票が 9月3日(木)必着、電子投票は9月3日(木)23:59〆切。




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