【冒頭発言概要】
昨日、いわゆる長崎の被爆体験者について長崎地裁の判決が出ました。西岡秀子代議士を中心に我が党を挙げて取り組んできた課題ですし、先般、求めていた被爆体験者と岸田総理大臣の直接の面会が8月9日に実現するなど一定の進展を見せていたところではありましたが、昨日出た判決は私どもにとって極めて残念な判決でした。44名の原告のうち15名、かつての三つの村に住んでいた方々については被爆者と認める判決ですが、29名については認めない判決になりました。いわゆる「黒い雨」が降ったかどうかということで判断が分かれたわけですが、ただ放射性の降下物は、例えば雨でなくても灰が降った場合でもやはり被曝することになります。この全員を認めてほしい裁判だったわけですが15名のみ、うち2人は既に亡くなっておりますが、こういう判決でした。いわゆる広島の「黒い雨」訴訟で高裁判決が出て、国が上告を断念して広く認められるということがあったわけですが、この広島と長崎の差に加えて、長崎の中でも救済される方とされない方の分断を生んでしまうということにおいて、非常に心の痛む判決と言わざるを得ません。私も被爆体験者の皆さんと直接お会いしましたが、ご高齢になっていることもあって、最後のチャンスという思いで臨んでおられる方もたくさんいらっしゃいます。これから県や市がどのように上告するのか、どういう対応するのか見守りたいと思います。
司法として地裁の判決が出ましたが、一方で先般、総理が被爆体験者の皆さんと会って、厚生労働大臣にも指示を出しておりますので、ぜひ岸田総理の在任中に政治判断として全員の救済をご決断いただきたいと思いますし、その事を働きかけていきたいと思っております。やはり全員を救済していくことが必要だと思います。この被爆体験者、被爆者の中に分断を生むようなことがあってはならないと思います。判決は判決として、司法の判断として尊重しますけれども、やはりここは新たな分断を生じさせないためにも、岸田総理の在任中の全員救済という政治判断を求めてまいりたいと思います。
先般、元連合会長の高木剛さんが亡くなられました。政権交代の際に小沢一郎・現立憲民主党の代議士とともに全国行脚をするなど、政権交代に向けた大きな連合としての後押しをされた方です。業績と、そしてこれまでの歩みに対して心から敬意と、改めてお悔やみを申し上げます。UAゼンセンにも属しておられましたので、今非常に拡大している非正規の方を積極的に労働運動に取り入れるなど、労働運動においても画期的な役割を果たされた方だと思います。その業績を偲び、改めて敬意を申し上げます。
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