8月29日、国民民主党代表選挙の候補者討論会が茨城県水戸市で開かれた。橋本幹彦候補(衆議院議員)と玉木雄一郎候補(衆議院議員)が、党改革や地方政策などをめぐって議論を交わした。

 候補者間討論では、橋本候補が党のガバナンス改革について質問。党員・サポーターの意見を組織運営にどのように反映し、いつまでに改革を進めるのかを質した。
 玉木候補は、これまで相次ぐ国政選挙への対応を優先してきたと振り返り、策定したガバナンスコードを実質的に機能させる必要があると回答。「未来先取りチーム」の提案も踏まえ、年内をめどに課題を整理し、着手できる改革から速やかに進める考えを示した。

 続いて玉木候補は、可処分時間を確保するための政策について橋本候補に質問。時間外労働の割増賃金率引き上げなど、党内で意見が分かれる政策をどのようにまとめるのかを尋ねた。
 橋本候補は、国会議員だけでなく、党員・サポーターや働く人、関係業界から幅広く意見を聞く必要があると回答。勤務間インターバル制度や段階的な導入も含め、論点とロードマップを示しながら議論を進めると述べた。

<地方の暮らし、いじめ問題への対応について>
 会場参加者からは、人口減少や過疎化が進む地域をどのように守るのかとの質問が寄せられた。玉木候補は、都市と地方を分けて考えるのではなく、人や教育の交流を通じて双方を結び付ける必要性を強調。橋本候補は、住みたい地域に住み続けられるよう、教育や公共交通などの基盤を整えることが政治の役割だと述べた。
 いじめ、自殺、孤独・孤立について、橋本候補は、医療や学習、生活支援につながるワンストップの相談体制と、地域における多様な「居場所」の必要性を指摘。玉木候補は、行政が責任を持って被害者を守る体制や、SNS、AIなどを活用した24時間対応相談窓口の設置を提案した。

<税、社会保障、インフレ対策について>
 「年収の壁」をめぐっては、両候補とも、物価や賃金の上昇に応じて基準額を調整する仕組みが必要との認識を示した。玉木候補は、住民税の控除額引き上げや社会保険の「130万円の壁」への対応を説明。橋本候補は、中小企業の価格転嫁を阻む制度上の「壁」も見直すべきだと述べた。
 税と社会保険料について、玉木候補は、自動車関係諸税の整理と、税・社会保険料を合わせた国民負担の「見える化」を提案。橋本候補も、地域の暮らしを踏まえた自動車税制の見直しと、公的負担の使途に関する説明責任の強化を訴えた。
 インフレ下での減税については、両候補とも物価や為替への影響を考慮した政策運営が必要との考えを示した。玉木候補は、デフレ期とインフレ期では経済政策を変える必要があると説明。橋本候補は、減税と公共サービス、インフラ更新などの支出を含め、全体のバランスを取ることが重要だと述べた。

<農業、介護の現場を支える政策について>
 農業政策について、玉木候補は、暑さに強い品種の開発や、農地の多面的機能を評価する「食料安全保障基礎支払い」の導入を提案。橋本候補は、穀物への基礎的な支払いに加え、野菜や果樹の価格転嫁、新規就農者への支援が必要だとした。
 介護従事者の処遇について、橋本候補は、国が公定価格を引き上げることにより賃金改善を進めるべきだと主張。玉木候補は、介護報酬の引き上げとともに、現場の事務や研修の負担を軽減する考えを示した。

 また、代表選挙の投票用紙が一部の党員・サポーターに届いていないとの指摘に対し、玉木候補は原因の検証と説明責任を、橋本候補は担当者が代わっても知識や経験が継承される組織づくりの必要性をそれぞれ述べた。

 討論会の最後には両候補が握手を交わし、代表選挙を最後まで正々堂々と戦うことを誓った。

 国民民主党代表選挙は、9月6日の臨時党大会で所属国会議員による直接投票が行われ、地方自治体議員票や党員・サポーター票と合算され代表が選出される。地方自治体議員、党員・サポーター代表選挙の投票は、郵便投票が 9月3日(木)必着、電子投票は9月3日(木)23:59〆切。

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