【玉木代表】
国民民主党代表の玉木雄一郎です。今日は、総理の肝いり政策である飲食料品の消費税ゼロについて伺います。まず、国民の皆さんとも共有したいなと思っているのは、そもそも飲食料品の消費税をゼロにしたときに、どれだけ負担が軽くなるのか。どれぐらいの負担を、国民の皆さんは飲食料品の消費税を払うことによって負担しているのか、年間の1人当たりの負担額についてまず教えてください。
【高市総理】
年間でお1人当たりということになりますと、8%まるまるでしたら4万円程度ということになります。
【玉木代表】
はい。4万円程度ということですけれども、私は賛成です。今、インフレで様々な出費が増えていますので、年間一人当たり4万円程度の負担軽減策を講じていくことは、合理性もあるし、速やかにやるべきだと思っています。
ただ、この間、国民会議で様々な議論を積み重ねてきた中で、2029年4月、つまり今から2年後、給付付き税額控除については、ある程度合意が得られて、明日にもそういったのが固まるやに聞いておりますけれども、肝心のそれまでのつなぎの措置である飲食料品の消費税実質ゼロ、これについては議長案という形で、レジの問題もあるので、1%までまず下げますと。
残りの1%分は給付でやりますと。1%への減税と1%の給付を組み合わせるということが議長案として出たんですが、これについては残念ながら、国民会議で全く各党の合意が得られていません。
というのも、総理が選挙でもおっしゃったんですが、この間いろいろ事情が変わってます。例えば当時は、やっぱり高いといえば飲食料品でした。高かった米とかね。
ただ、あの時はイラン戦争がなかったんですよ。アメリカ・イスラエルがイランを攻撃して、今もそうですが、エネルギー価格が高騰して、あらゆるものの値段が上がっていると。そして、総理が就任した時は、10年債の金利は1.66だったと思います。それがこの前、いわゆる骨太ショックで2.9をタッチするということになっているので、債券市場を巡る環境も大きく変わっています。
また、私が2月に代表質問で総理に伺いましたけれども、仮に0%、1%に下げた時には、農業者、特に免税事業者や簡易課税の事業者が、かえって数千億円の負担を被ることになるんじゃないかと。仕入税額が引けなくなるとか、還付が受けられなくなるとか、こういう問題があります。
あと外食ですね。今10%、8%でもだいぶですね、これでもテイクアウトしようと。みんな生活が厳しいですから。これが10%と1%、10%と0%とかになってしまうと、やっぱりお店で食べるよりは持ち帰ろうということで、外食にも大きな影響がある。何より、2年後に1%を8%に戻す時に、実質大きな負担増になってしまうと、種々の課題が指摘されています。
そこで総理に伺います。まだ各党で合意が十分取られていない、このいわゆる議長案と言われる1%に減税することと、1%の給付を組み合わせる案。これはもう変わらないのか。
あるいは我々国民民主党は今日も法案を出しますけれども、もう来年度からインフレに合わせて住民税の控除額を引き上げて住民税を減税すること、そして本当に困っている人にはもう今年から給付を行ってはどうか。こういった政策も提案しております。
いま想定されている5兆円とも言われている財源の中で、その範囲の中でいいので、より最適な政策、あるいは政策の組み合わせを模索することが、私は引き続き必要ではないかと思っています。
国民にとって、国民経済にとって最適の政策を選択する。そのための議長案の見直しの余地は残っているのか、あるいはさらなる協議の余地は残っているのか、それとももう議長案しかないのか。総理のお考えをお聞かせください。
【高市総理】
いわゆる食料品の消費税率をゼロにしたいと、私は申し上げましたけれども、この点について、国民会議に議論を委ねております。そして、できたら夏前に議論が終わって、必要な法整備に取り掛かりたかったのですが、8月の頭ぐらいでしたら十分に作業的に間に合いますので、議長にはですね、7月いっぱいかけてでも、しっかりと多くの方が納得する議論をしてほしいと申し上げています。だから私自身がその結論を先取りすることはいたしません。
食料品は確かに物価上昇率、少し下がってきましたよね。少し下がってきましたけれども、今CPIがありまして、+1.5で食料品の寄与度が1ということになると、まだまだ高いということがございます。
私ももともとこの話、これは自民党の公約で決めるときはちゃんと党議決定までしております。私一人の意見ということではないのですが、食料品というのはやっぱり生きていくために絶対必要なものである。だから国家の品格として、やはりみんなが困っているときには食料品だけでも、これは税率を引き下げられないかと。
ということと合わせて、できたら今後、将来、急に感染症があったり、大災害があったり、どうにもみんなが困ってしまうようなことがあった時に、今の8%と10%という設定だけじゃなくて、給付は割とお金、時間かかります。人的負担も大きいですから、そういった時に欧州のように消費税率をパッと下げる。こういう柔軟性を持てるようなシステムの構築をする一つのチャンスでもあると考えました。
いずれにしましても、私は国民会議の結論を今の時点で先取りすることはいたしません。最適な方法、とにかく中所得、低所得の方々の負担を減らしていく。手取りを増やしていく。こういった方向性は御党と共有しておりますので、最適な方法が議論され、提示されることを期待いたしております。
【玉木代表】
消費税、税制の柔軟性、私も賛同するところであります。
改めて伺います。2029年4月から、何があっても1%を8% に戻す。この方向は変わりませんか。
【高市総理】
本丸は給付付き税額控除と申し上げてまいりました。その制度設計ができて、しっかりと給付が行われる状況が達成できるまでのつなぎと申し上げてまいりましたので、2年間限定という見通しについて、私自身は変わりはございません。ただ、国民会議での議論中でございますので、ここで断言はできません。
先ほど、住民税などについてもご提案をいただきました。方向性は確かに一緒です。中所得、低所得の方々の負担を(減らしたい)、そして税と社会保険料の負担に苦しむ方々に集中的に支援をしたい、手取りを増やしたい、分厚い中間層をつくりたい、この方向性というのは一致していると思っております。
その上で、御党とお約束して合意をした上で、所得税の基礎控除の引き上げを決めました。ですから、今年の12月に、年末調整で3万円から6万円減税ということになります。ですから、これとの関係をどう考えるか。住民税というのは地域社会の会費的な意味合いを持ちますので、そうすると地方の財政の問題というのが出てきます。これが恒久的なものなのか、年限を切ったものかによりますけれども、こういった論点を詰めなきゃいけないと思います。ご提言については今承りました。
【玉木代表】
これ結構重要な答弁で、2029年4月、今から2年後に景気がすごく悪くなっていても(消費税率を)上げなきゃいけないんですよ、今のままだと。
多分、総理がやりたいことと、今やろうとしていることにはズレがあって、私は前もひょっとしたら提案したことがあるかもしれませんが、本当に消費税を柔軟に、景気対策等で使うんであれば民間のレジシステムの会社に直せっていうんじゃなくて、例えば欧州のように、消費税率の範囲を法律で、例えば5%から10%は財政民主主義の観点、租税民主主義の観点で法律で決めるけれども、その間の税率については政省令で決める。こういう消費税法の体系に変えていくってことが、実は政治としてやらなければいけない柔軟性の確保になるんだと思います。
私、率直に申し上げて、今は消費税を減税すべき時じゃないと思うんです。
むしろ2年後、今サイクリカルなその循環的な景気で言うと、今より悪くなってる可能性があるので、もし下げるなら2年後の方が最適である可能性があるんです。
そのための制度をつくっておく。あるいは抜本的な改革をする。それまでの間、逆にその間は給付や、あるいは住民税の減税等でつないでいって。今、総理がおっしゃったような柔軟な消費税法体系をつくり上げるということをちゃんと議論をして、やる方が私は意味があると思っているんです。
特に今少し心配しているのは、給付付き税額控除が2029年4月から始まるのはいいです。
ただ対象がまだ決まってないですね。いわゆる翁カーブと言われて、国際的にも比較して税や社会保険料の負担が高いとされる日本人は、年収540万以下になってるんですね。
ただ欧米を見ると、給付付き税額控除は、だいたい平均年収の半分ぐらいの人に支援するってことになっているので、それだと240万以下ですよ。
2年後の姿を思い出してください。確かに給付付き税額控除が入ります。540万以下、あるいは240万以下の人は救われます。でも、それ以上の所得の方は単に消費税が1%から8%に戻るので、大幅な増税が実は中間層、現役世代に及ぶんですよ。
これは経済に悪影響を及ぼすし、もし日本経済がガタガタとしたら、世界経済に悪影響を及ぼす。ベッセント財務長官が「日本の債券市場もしっかりしてくれ」というメッセージを出していることは、総理もご承知のことだと思います。それだけ日本の責任、一国の日本国の総理大臣の責任は重いんです。
だから私は消費税の制度を柔軟にしていくことには、賛同します。ただ、今、総理が議長案としてやろうとしていることと、総理が目指していることにズレがあるというのが、これもぜひ率直に議論させていただきたいと。そして、それまではさまざまな政策の組み合わせがあり得るので、そこをやっぱり柔軟に、最新の経済状況を見ながら考えていくのがトップリーダーの責任ではないでしょうか。
そういう意味で、一つ関係するので伺いますけれども、骨太ショックってありました。
これはいろんな理由で言われていて、いやいや、骨太の原案が原因になってはないですよと言うんですが、明らかに私も債券市場の人と何人も話しましたけれども、やっぱり日本の日銀、あるいは政府がインフレを的確に抑える能力と意思がないんじゃないのか。
だから将来インフレになるので、きちんとしたより高いクーポン・利率を求めないと長期国債が成り立たないので金利が上がっていると。こういう説明もあるわけですね。
伺います。総理として、いわゆる骨太ショック、この原因を内閣総理大臣としてどのように認識してますか。
【高市総理】
骨太ショックという言葉は、とある新聞社が発信して、それで広がりましたけれども、私はまだ閣議決定もしていない、政府のただ一つの文書の原案がですね、ショックの原因だとは思っておりません。為替市場もそうです。金利もそうですけど、これは様々な要因によって決まります。
今日の動きを見てても、アメリカの金利だったり、雇用統計の影響だったり、それによって随分振れがありますよね。それからやっぱり地政学的なリスクですとか、ショックへの耐性とか、いろんなことで判断されるものだと思います。
先ほど2年後に今より悪くなってるとおっしゃいましたが、玉木代表と私が目指しているのは、今こそ経済を強くすると。今、成長に向けてエンジンを吹かす時でしょうということだと思うんです。今、とにかく供給力を強くする。人材も強くする。エネルギー、食料、安全保障ですね。こういうリスクに耐性のある、そういう国づくりの、いま絶好のチャンスが来ていると思いますよ。今やらなかったら経済は強くならない。だから強い経済と、そして債務残高、これをGDP比で引き下げていくということを申し上げておりますが、この財政の持続可能性、これを両立する。そのために私は成長のスイッチを押して押して押しまくると申し上げました。今がそのチャンス。2年後に悪いようだったら、本当に日本はチャンスを失ったと、私はそう考えます。一緒にやりましょうよ。強い経済づくり。是非今ならできます。今やらないと間に合わない。そう思っております。
【玉木代表】
気合いと根性だけでマーケットは動かないですね。
私も大賛成です。責任ある積極財政には賛成なので、それができる環境を整えることだと思います。我々は国債NISAということで、NISAを対象に国債を加えることなど、国内の安定的な国債の受け入れをしっかりできるような体制、あるいは個人にとってもミドルリスク・ミドルリターンの新しい投資対象を作ろうということも提案してきて、これは責任ある積極財政にも資すると思っていますので、ぜひ冷静な客観的な経済の分析の中で最適な政策選択を行っていただけるように、改めて総理に求めて、私の質問を終わりたいと思います。
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