【冒頭発言概要】

 国会も実質、残り一週間となりました。150日間の通常国会も最終局面を迎えておりますが、正月にこの国会では2つのことをやろうと思いました。1つは賃上げ、そしてもう1つは外交です。1月の台湾総統選挙に始まり、今年はロシア、韓国、インド、EU、そしてフランスでも(議会の)解散があり、11月のアメリカ大統領選挙と、世界各国で大型選挙があります。その中で我が国の外交を、エネルギー安全保障や経済安全保障を含めてどうしようかと思っていました。ところが1月1日に能登半島の大震災が起こり、この2つの優先事項に加えて、真っ先に能登の震災復興をやらなければいけないと覚悟してこの国会150日間、仲間と一緒に臨んでいこうと思っていましたが、この審議にブレーキをかけたのが自民党の「政治と金」の問題です。まともな政策論争や問題解決に党派を超えて真剣に取り組もうと思っても、このとんでもない「政治と金」の問題がブレーキとなり、この問題解決なくしては先に行かないと、各社の報道も予算委員会もどうしてもこれ中心になってしまいます。政策の中身に費やす時間を、このきわめてレベルの低い裏金問題に費やさなければならなかったことが本当に残念です。
 今、政治資金規正法の問題が参議院に来ていますが、何一つ解決していないです。維新さんも協力して自・公・維新(の賛成)で(政治資金規正法改正案が)衆議院から参議院にやってきましたが、これが通って、不正をはたらいた多くの自民党議員が誰か罰せられるんですか。この問題が起こらなかったんですか。何一つ解決していないです。
 そもそも真相究明が何一つされていないのに参議院にボールが渡ってきた。ここに来て維新さんの改革の一丁目一番地だった旧文書交通費の公開すらやらないと言うんです。馬場代表は「だまされた」と言いましたが、ではあの岸田総理と馬場代表が署名をしたツートップの会談は何だったのか。本当にこのまま参議院を三党ですんなり通すんですかという話です。そもそも公開が10年後はやはりおかしいです。時効が5年で公開が10年後、そもそもその議員がいるかどうかも分からないし、今どきその政党が残っているかどうかも分からない。改めて維新さんにはしっかりと、我々と同様に改革の中心にいていただいて、こんな法案駄目だと(言ってほしいです)。そもそもなぜこれで合意してしまったのか、自民党からしたら、してやったりでしょう。自公だけではなく維新を巻き込んで。残念ながら参議院の維新からすれば、詰めが甘いということになるでしょう。ぜひ二院制を生かして、「再考の府」参議院でしっかりとした議論と、衆議院にボールを送り返すなら送り返してほしいと思います。ただ単に反対して自公で通すだけではなく、衆議院に改正して送り返すくらいの気概を持ってほしいと思います。

 そのせいもあって、岸田さんの約束した憲法もほとんど審議が進まない。「自分の任期中に改憲できなかったら」とおっしゃっていました。昨日の憲法審査会でわが党の玉木代表も申し上げましたが、これで憲法が前に進まなかったら岸田総理・総裁の責任です。総理総裁の発言は重い、総理に就任した時の約束です。維新との約束も破るんだから国民との約束も破るのかもしれないけれど、自民党のみなさんそれでいいんですか、ということです。ここはしっかりと終盤国会、声を大にして申し上げます。
 そして最後の最後になって、19日の水曜日に党首討論を行うことが決まりました。平成11年の11月10日に始まり、当時の小渕総理と民主党の鳩山代表が第一回の党首討論を行いました。以来四半世紀、二大政党を前提にした党首討論で、本会議や予算委員会、決算委員会で総理が国会に出る週を除いて毎週水曜日に党首討論をやるというのが始まりでした。ところが3年間やっていません。そもそも二大政党でもなくなっています。党首討論に出る資格のある党が3つも4つもあって、今日びっくりしたのが、玉木代表の持ち時間は答弁も入れて3分です。今時カップラーメンでも4分5分が当たり前です。3分で何を議論しろというのか。おはよう、こんにちは、こんばんはで終わってしまいます。党首討論のあり方も、国家基本政策委員会そのものの存在意義も含めて国会改革をする必要があります。少なくとも党首討論を続けるなら、45分で終わりなんて馬鹿な話がありますか。公党の代表に3分間ですと、1分30秒話したら総理が1分30秒答えて終わってしまいます。しっかりとこのへんも改革していきたいと思います。

 いよいよ東京都知事選挙が6月20日木曜日から7月7日の日曜日にかけて行われます。今朝の新聞に連合東京の斉藤千秋会長のコメントが載っていましたが、私もお昼に斉藤千秋さんとお話をして、連合東京は現職の小池都知事を応援する方向だと、すぐ正式に機関決定するというご丁寧な連絡と話し合いをさせていただきました。我々の最大の支援組織である連合、そしてその傘下の連合東京と歩調を合わせて、まず都連のみなさんが判断をして、来週中には態度を決定していきたいと思います。

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