【冒頭発言概要】

 まず先般行われました東京都知事選挙、また都議補選について申し上げます。我が党の東京都連が支持しておりました小池百合子知事が3期目の当選を果たされました。これまでの2期8年、特にこの4年間の、国を上回る水準での子育て政策など実績が評価された結果だと思います。改めて当選されたことに対して、お祝いを申し上げます。国民民主党としてはこれからも建設的に提案を行うなど、前向きに都政にも関わっていきたいと思っております。
 次に都議補選です。残念ながらこの補選には我が党の候補者を出すことはできませんでした。ただ結果を見ると自民党が惨敗となっていますので、小池知事の当選がイコール自民党への支持を表すものではないということは、この都議補選の結果を見れば明らかではないかと思います。一方で、共産党とすみ分けし、いわゆる野党共闘した立憲民主党も何とか1議席となっているので、既存の国政政党に対して厳しい目が向けられた結果かと思います。
 蓮舫候補を抜いて2位に食い込んだ石丸候補については、やはり小池知事にも蓮舫候補にも入れたくないという都民の受け皿になったことは間違いないと思います。160万票台の票というのは、私も想定した以上に獲得しておられるというのは率直な感想ですので、驚くとともに大躍進だと思います。
 蓮舫候補に関しては、たいへん知名度の高い候補者であり、都民の中でも多分9割以上の方が認知度としてはある方だと思います。3位になってしまったことについては、やはり無所属で広く多くの有権者の皆さんに支持を訴える戦略だったと思うんですが、国政の問題、例えば裏金問題であるとか、それをそのまま都政にも持ち込もうとしたことに無理があったのではないかと思います。また神宮外苑の問題などについても、都がどれだけそのプロジェクトを進めたり止めたりする権限があるのか、基本的に民間の事業ということで、争点のあり方自体も響くものだったのかなと率直に思います。やはりもう一つは、いわゆる共産党と組んでやる、この立憲共産党と言われるような枠組みです。そのことがやはり、無党派の支持の広がりを欠く大きな原因の一つになったことは間違いないと思います。こうした路線を続けることについて、やはり見直しを迫られるのではないかと考えております。

 次に、昨日、安倍元総理が2年前に選挙中に銃撃され亡くなられてから丸2年、三回忌となりました。奈良県の大和西大寺駅に参りまして、献花をしてまいりました。多くの方がお越しになっていましたけれども、改めてこういった卑劣なテロ行為に対して強い憤りと、そして民主主義に対する挑戦だと思いますので、あってはならないということで厳しく非難したいと思います。
 同時に、その後も先般の衆議院の補欠選挙も、そして今回の都知事選挙もそうですが、選挙の自由を妨害するような行為、また逮捕者が出るようなことが立て続けに起こっています。健全な民主主義の発達ということに関して言えば、そうした妨害行為や、あるいは想定しないようなポスター貼りの問題であるとか、あるいは全裸に近いような写真が貼られるとか、こういった選挙にまつわる様々な規制についてはアップデートしていく必要があるのではないかと思います。要人警護を強化することと同時に、そういった選挙にまつわる様々なルールについても見直しをしていく必要があるのではないかと思いました。改めて、安倍元総理のご冥福をお祈りして参りました。

 それと昨日、浜口政調会長を中心にまとめた我々の熱中症対策・エネルギー高騰対策を、経済産業省を訪れ、副大臣に申し入れして、速やかに対応していただくことを求めました。昨日もたいへん猛暑で、今日も暑いですけれども、電力の需給が逼迫しており、他電力からの融通を受けなければ十分な供給を果たせないような状況になっております。そういうアラートも東京電力も出しておりますし、それぞれの電力会社も厳しい状況になってきております。やはり電力の安定供給をしっかり考えていくことが必要だと思います。この暑い中でそれでもエアコンのスイッチを入れずに節電しているというご家庭、高齢者の方もいらっしゃいますので、我々は月1万円の熱中症対策手当の支給であるとか、そして従来から訴えてきた再エネ賦課金を取るのをやめることなど、そして安全基準を満たした原発については動かしていくことをしていかないと。これでまだ7月の半ばぐらいですから、これからまた7月後半、8月、9月と、暑い季節が続きますので、政府には一時しのぎの政策ではなく、抜本的な対策を求めたいと思います。その際、我々国民民主党の政策をしっかり反映してもらいたいということを改めて訴えました。

 最後に、昨日、AIゆういちろうという、AIで様々な問題に答えることができる「AIゆういちろう」を発表しました。ふざけてるふうに見えますけれども、過去の議事録、特に直近の私の憲法審査会での議事録や、そのまとめた情報は全て学習させ、もちろん他の委員会、そして過去の全ての議事録、そして国民民主党としてのマニフェストや政策、そして日々発信しているX(旧Twitter)の情報などを学習させ、その中から適切に回答するようなAIシステムを試験的に発表いたしました。まだまだ十分な答えができない面もありますけれども、ただ憲法の部分に関してはかなり、これまでの議論を正確に反映した答えができることも確認しております。なぜこういうことをしたかというと、どうしても憲法の議論は右と左に、あるいは護憲と改憲に二つに分かれてしまって冷静な議論ができない、あるいは過去どういう発言を私がした、あるいは国民民主党としてした、あるいは審査会の議論はどうだったのかっていうことを必ずしも知らずに、思い込みで発言して、非常に的外れな議論がネット上でも繰り返されるということもあります。そういった議論を始める一つのきっかけ、あるいは材料を集める、また過去のそういった発言を調べるという観点でも、こういったAIを活用して使っていただければ、より建設的な議論が国民の皆さんとできるのではないかということで始めましたので、ぜひご活用いただければなと思っております。

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