【冒頭発言概要】
昨日、石破新総裁がまだ総理大臣になる前に、10月27日の投開票、そして9日の解散総選挙という方向性を表明されました。これは極めて問題のある行為だと思います。解散というのは全ての衆議院議員の首を飛ばす行為ですし、また三権分立の中で非常に強力な、内閣総理大臣の権力作用の最たるものです。それをまだ総理大臣に民主的な手続きを踏んで選ばれていない人が軽々に発言することはあってはならないと思います。それは非常に傲慢であり、権力行使を軽んじている、立法府を軽んじていることに直結します。小さな手続きかもしれませんけれども、権力にまつわる基本的なルールを守れない人は、あらゆるルールを守れないと思います。石破さんは「ルールを守る自民党」と言って高市さんに勝ったと言われていますけれども、ご自身が早速ルールを破る自民党になっている、ルールを破る自民党総裁になっていると思います。
まだ与野国(与野党国対委員長会談)が開かれていない、さっきまで(自民党の)坂本新国対委員長は農水大臣でしたので、まだ与党と野党で国対間で十分な議論もできていないと。前代未聞だと思います。私はきちんと与野党の合意ができなければ、野党は出席しなくていいと思います。与党だけで所信表明を読めばいいし、代表質問も与党だけでやればどうですかね。丁寧に野党とも議論して意見も聞いて、国民の皆さんに判断材料を示してから解散すると、あれだけおっしゃっていたわけです。それを無視して、参議院もさっき本会議が開かれたということですが、与野党合意がないまま与党の賛成で参議院も本会議を開いてるということですから、もうのっけから野党すなわちその先にいる国民の声を丁寧に聞く姿勢が全くない石破政権だと言わざるを得ません。自民党を変えてくれると、多くの人が信じて石破さんに入れたと思うんです。また多くの国民の皆さんも、安倍政権のときも党内野党として切れのいい発言をされていたので、それで石破さんに期待し国民人気も高かったと思います。昨日も申し上げましたけれども、その自民党を変える前に自分自身が変わってしまってどうするんだと思います。極めて失望感が広がっていると思います。私は非常に失望しています。
ですから、昨日一定の解散総選挙の日程は表明されましたが、それはあくまで総裁として言ったことであって、内閣総理大臣に選ばれたら改めてちゃんと国会に向き合って、予算委員会、党首討論等のしっかりとした与野党の論戦の場を設けて、国民の皆さんにどういう考えを新政権が持ってるのかを示した上で解散するのが筋だということを改めて申し上げたいと思います。古川国対委員長にも指示しましたが、他の野党とも連携して、いきなり不正常な数の力に任した強引な国会を開くのであれば、首班指名であっても本会議出なくていいから、他の野党ともよく相談してくれと。代表質問もやらなくていいですよ、こんなんだったら。ただやった、聞いたという形式に使われるだけですから。そんなことは多分、野党も我々も、そして何より国民は求めていないと思うんです。石破さんになったら、ちゃんと野党の意見も聞く丁寧な議論のできる国会ができると思って期待したはずですけれども、全く期待外れと言わざるを得ませんので、厳しく向き合っていきたいと思います。
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