国民民主党の玉木雄一郎代表(衆議院議員/香川2区)は浜口誠政調会長(参議院議員/全国比例)、伊藤孝恵組織委員長(参議院議員/愛知県)とともに3日、厚生労働省を訪れ、「就職氷河期世代政策に関する提言」を武見敬三厚生労働大臣に手渡し、意見交換を行った。

 本提言をまとめるきっかけとなったのは3月に伊藤議員が本会議場で「自分が就活で100社落ちた」という発言をした際、議場に笑いが起こったことである。この件で党としても国会の就職氷河期世代に対する認識不足を痛感し、党内で就職氷河期政策PT(プロジェクトチーム)を設置した。今回の提言はPTの座長である伊藤議員を中心として、当事者アンケートや有識者ヒアリング等を実施し、国会議員間での議論を経てまとめられた。

主な提言項目は下記の通り
就職氷河期世代の固定イメージ(男性×非正規)の払拭
①就職氷河期世代の実態調査と政府施策の検証

就職氷河期世代を中心とする中高年層の年金不安への対応
②厚生年金の「過去遡及納付」と「最低保障年金制度」の構築

就職氷河期世代に“履歴書と面接を入口としない採用”を
③国主導によるソーシャルファームの全国展開 <民間企業採用促進>

就職氷河期採用凍結による人材の世代不均衡是正
④公務員採用を拡大 <公企業採用促進>

就職氷河期世代のリカレント・リスキリングに生活支援で伴走
⑤求職者ベーシックインカムの導入

切実な就職氷河期世代の親介護問題
⑥ビジネスケアラー支援策の充実

 冒頭、玉木代表は「党として当事者向けにアンケートを行った結果、政府の就職氷河期世代向け政策は周知が不足していたり、ニーズが合っていないことが明らかになった。この間政府が行っている政策を検証すると同時に、実態調査もしっかりやっていく必要がある」と述べた。

 申入れ終了後、記者団の取材に応じた伊藤議員は「就職氷河期世代の問題はダブルケアラーや低年金者など、我が国が直面する様々な課題にも直結する。今後も厚生労働省の動きを注視するとともに、党を挙げて具体的な政策を提案していきたい」と意気込みを語った。

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